カナダ西海岸トフィーノのサーフィン事情【サーフトリップ情報まとめ】

Yukulele

元競泳選手。サーフヨギ。23歳からサーフィンを始め、海外で長期滞在や、各国を転々とトリップしながら学ぶ。日本帰国後は地元神奈川を離れ、宮崎県に移住。農業、ヨガインストラクターをしながら、ナチュラルなライフスタイル楽しんでいます!

この記事では、カナダ西海岸にあたるバンクーバーアイランドのサーフィン事情をまとめたものです。

私が2015年~20016年にワーキングホリデービザでカナダ西海岸に1年半滞在しサーフィンをして感じたことや、カナダ西海岸のサーフポイントなどカナダ西海岸でサーフィンをするための情報をまとめていきたいと思います。

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カナダではサーフィンはできるのか?

結論からいうと

カナダでサーフィンはできます!しかもデカ波!

カナダといえば、スノーボードやアイスホッケーといった寒い国ならではのウィンタースポーツを誰もが真っ先に連想すると思います。
実はカナダでもWSLの大会(O’NEILLの「Clod Water Classic」)が開催されたり、サーフィン雑誌なども販売されているくらいサーフィンはメジャーなスポーツなんです!

2019年に宮崎の木崎浜で開催されたISAワールドサーフィンゲームでもカナダ代表の選手達はしっかり成績を残していましたよ。

カナダDATA

カナダはアメリカ合衆国の北側に隣接し、アメリカよりも少し面積が大きい国です。

首都:オタワ
人口: 3759万 (2019年 カナダ統計局より)
通貨:カナダドル(1$=80~85円)

カナダの東海岸でもサーフィンができるらしいですが、今回は私が滞在していたカナダ西海岸のサーフィン事情を紹介させて頂きます。

カナダのサーフメッカ、バンクーバーアイランドのTofino

カナダ西海岸といえば、カナダの主要都市バンクーバーがあるブリティッシュコンロンビア州。
寒い国で有名なカナダですが、カナダ西海岸の南側は冬でも氷点下にはならず雪も降らないカナダでも一番暖かい地域とも言われています。

出典:googlemap

私が住んでいたのはバンクーバーの隣、太平洋に浮かぶ九州くらいの大きさのバンクーバー・アイランド。
その島の南西に位置する小さなサーフタウンのTofino(トフィーノ)は、カナダ人の「バケットリスト(死ぬまでに行きたい場所)」に挙げられるほど、手つかずの大自然が残された美しい場所で有名です。

出典:googlemap

トフィーノの街にはスーパー、郵便局、病院は一件しかないのにサーフショップは3件もあるという小さなサーフタウン。
森林と海が融合した大自然に囲まれた天国のような場所です!

Lone coneトレイル頂上からのトフィーノの街と太平洋の景色

トフィーノの人口はたったの約2000人。
人気観光スポットなので、夏は街の人口の数倍の観光客がカナダ国内外からトフィーノに訪れ、賑わいます。

サーフィン以外にも、トレッキングやハイキング、大自然の中でキャンプができたり、カヤック、イルカやシャチ、ホエールウォッチングツアーなど様々な観光アクティビティがあります。

どのくらい寒い?

気候

カナダなのに雪も降らない一番温暖なブリティッシュコロンビア州にあるトフィーノの年間の平均気温は3℃~19℃。

WeatherSparkのデータより作成

もっとも寒い時期の気温は東京と大差はありません。
夏は短いですが、23℃を超えることはなく涼しくかなり快適に過ごすことができます。

また、夏以外は天候が悪く湿気が多い地域です。
冬は雨風が強くストームウォッチングで観光にくるほどです。
このストームにより冬の波は10fを越える大波が多いのがカナダ西海岸の海の特徴です。

水温、ウェットスーツ

トフィーノの年間の平均水温は8℃~14℃。
もっとも水温の高くなる時期でも千葉のもっとも寒い時期と同じくらいです。

真夏でも水温はかなり冷たいのでウェットスーツは夏でも基本5mmをみんな着用しています。
(真夏にたまに暑くて何ラウンドもするような日だけ3~4mmのジャージをきてたことがありました。)

10月に入ってくると、グローブとブーツも必要になってきます。
11月になるとみんなキャップもかぶりだします。

冬は天気が悪い日が多く寒いので、ウェットスーツが乾きにくいです。
一日経っても全く乾かないくらいでした。
濡れたウェットを冬に着るのがとっても億劫で何枚もウェットスーツを着回していた友人もいました。

冬はとにかく寒くて、外では着替えられない日があったくらいです。
ウェットを着たまま帰って家で30分くらい暖かいシャワーを浴びてやっと指先、足先の感覚が戻ったなんてこともありました。

焚き火をしながらベストタイドを待つサーファーたち

サーフシーズン、波質について

トフィーノ近郊のサーフポイントはビーチブレイク

ビーチ以外では玉石のポイントブレイクのスポットが多々ありますが、サイズが上がってストームが来たときでないと割れないようなポイントです。

冬が本番!

トフィーノをはじめカナダ西海岸のメインサーフシーズンは冬です!
冬場は基本10ftを超える大波が多いのが特徴です。毎日のように8ft越えの波がきます。
雪を運んでくる大きな低気圧の影響でうねりがくるようです。

さらに風もはいるのでオフショアでかなりホレた波がたちます。
まさにストームサーフィンといったところです。

冬場は普段波がたたないポイントでもうねりがくるので幅広いポイントでサーフィンを楽しむことができるようになります。

そもそもサーフィン人口が少ない上に、冬は観光のサーファー達もいなくなるため更に人がいない状態でサーフィンすることができちゃいます。
しかし、冬は寒さと大波で毎回本気で気合を入れて入水しないといけません。

冬以外でもコンスタントに波はある

カナダ西海岸では冬のサーフィンがメインですが、かといって冬以外は波がないわけではありません。
冬以外でも一年中波があります。
夏場は風もほとんどなく2~4fくらいの波がコンスタントにくるので毎日ファンウェーブが楽しめます。
ほぼ毎日サーフィンができていました。

暖かくなる時期に波が小さくなってくるって感じなので、私の場合はオフシーズン4月~9月の方が逆にちょうど良い波が味わえていました。
夏場はサイズが下がるとは言え、日本のビーチブレイクより断然パワーがあります。

トフィーノのサーフポイント

カナダ西海岸トフィーノ周辺のメジャーなポイントをご紹介していきます。

「Cox Bay」コックスベイ

ビーチ右側の岩場からみるコックスベイ

カナダ西海岸のメインポイントともいえるコックスベイは常に波があり「Cold Water Classic」や、地元の大会などの会場になっているビーチです。

南と北うねりを拾いやすく、真冬のストームの時期には波が大きすぎてクローズアウトなんてこともしばしば。
湾状のビーチは1km近くあり、波が大きな日は流れも強くなります。

夏場は比較的穏やかで2~4fくらいのファンウェーブを楽しむことができます。
右側にある岩場、中央、左側にある森林あたりなど多数の場所で波がブレイクしているので人がバラけやすく、初心者から上級者まで幅広いレベルのサーファーがコックスベイでサーフィンを楽しむことができます。

ビーチ左側からのトレイルから見たCox Bay

コックスベイの場所は、「ロングビーチロッジリゾート」というホテルの目の前に位置しているので、とてもわかりやすいです。

駐車場から、ホテル真横にあるほんの少しの森林の小道をぬけていけば、ビーチが広がっています。
更にこのホテルのWebページからLiveカメラで波情報をチェックすることができますよ。
トフィーノに着いたら、まずコックスベイをチェックするのがよいでしょう。

Long Beach Lodge Resort」ホームページ左上の「Tofino Live Web Cam」をクリック

「Long Beach」ロングビーチ

ビーチから見て右手にある大潮の干潮の時のインシネレイターロック↑

名前の通り長くて広いビーチです。

北と南うねりを拾いやすい。
こちらも広いビーチのポイントなので、混雑をさけて初心者から上級者まで楽しむことができます。

駐車場から目の前にビーチがあり、アクセスもしやすいので初心者のサーフレッスンなども多く使われているスポットでもあります。

開けているビーチということもあり、冬の大きなうねりを拾って形が整った波がくるにはなかなか難しいようでしたが、夏場のファンウェーブや、春秋時期のうねりがうまく入ったときのロングビーチは初~中級者でもとっても乗りやすくて楽しい波というのが年間通してロングビーチでサーフィンをした印象的です。

ビーチから見て右側と左側に大きな岩が浮いているようにあり、その横からレギュラー、グーフィーと波が割れます。

それぞれの岩には名前があり、右側の岩は、「Incinerator Rock(インシネレイターロック)」、左側の岩は、「Lovekin Rck(ラブキンロック)」と呼ばれています。

ビーチから左手に見えるラブキンロック
ラブキンロック右側から割れるグーフィー(夏場の小波2f)

ラブキンロック右側ではグーフィーの波。左側ではレギュラーのロングライドが楽しめます。

岩場から割れる波は規則的にブレイクしうねりが上手く入った時のここの胸肩の波が本当に私は大好きでした。
あまりの楽しさに夏場の大潮満月に夜10時くらいまでサーフィンを楽しんだこともありました。
カナダの夏は陽が長く、夜9時前くらいまで明るいのです。

アクセスもマップでロングビーチと調べればすぐアクセスできます。
駐車場も右側、左側と1カ所づつ駐車スペースがあるので、夏の観光シーズンでも満車になることもありません。

駐車場からビーチまでのアクセスがすぐで、トイレもシャワーもついているポイントなので全くの初心者の方でもサーフィンを楽しみたい方は、まずロングビーチをチェックしてみるのもいいと思います。

「Chesterman Beach」チェスターマンビーチ

冬場がメインのチェスターマンビーチは、冬の大波が入ったときにチューブになったり、ホレた波が割れるローカルサーファーも大好きなビーチです。

手前が浅く、急にドン深になっているので、冬場の大きなうねりを拾うとホレホレの波になります。こちらも広いビーチでビーチから見て右側を「North Chesterman」、左側を「South Chesretman」と呼ばれています。

冬場のストームの風の向きによっても、NorthがいいのかSouthのポイントがいいのかも変わってきます。

コックスベイから10分くらいの場所に位置していて、ビーチまでのアクセスもしやすい。
駐車場が2カ所あるもの、スペースは少し小さめ。

冬場はチャレンジングな波を求めて、たくさんの車で満車になっています。
southからNorthまでの道に路駐の車で埋めつくされていることもしばしば。

北うねりを拾いやすくコックスベイが8f以上になる時に、チェスターマンビーチにもうねりがはいります
うまくストームの風向きがオフショアになったときのここの波といえば、チューブ天国です。かなりのパワーがあります。
干潮より、潮がすこし多いときに入るのがお勧めです。
初心者サーファーは危ないので、中級者サーファーの方からのお勧めのポイントです。

South Chestermanビーチでチューブがきまった真冬

「Wickaninnish Beach」ウィッカ二ニッシュビーチ

ロングビーチを南下した延長線上に広がるのが、ウィッカニニッシュビーチ。

南うねりを拾いやすいポイントです。
コックスベイやロングビーチと違って、実はこのポイントは人も少なく穴場です。
場所は「Kwisitis Visitor Centre」という歴史博物館があるのでそこをナビして目指せばわかりやすいです。

ロングビーチの延長線上にあるポイントですが、ここの波はまたロングビーチとは違い、ローカルのサーファーたちも「Wickaninnish Beachは本当にWicked(やばいくらい最高)だ!」なんて言ってくるぐらいです。

私も実際コックスベイやロングビーチよりもここでサーフィンをすることが多くなったくらい良いスポットでした。
一言でいうとビーチでポイントブレイクのような整った波がたつような感じです。
是非ここも行ってもらいたいポイントの一つです。

「Florencia Beach」フローレンシアビーチ

ウィッカニニッシュビーチから南下し、隣の湾になっているのがフローレンシアベイです。
ロケーションがすごく綺麗な穴場スポットです。

駐車場を森林の中に停めて、木の階段を下っていくとビーチにアクセスできます。

普段はわりと小波のポイントですが、西うねりをうまく拾うと胸肩くらいの良い波がたちます。
流れもそんなになく、アウトにでるのも簡単なポイントなので、初心者の方でも楽しめるスポットです。

一番ビーチが綺麗なポイントなので、トーフィノを訪れたら是非行ってもらいたいです。

アクセス方法

トフィーノは海に囲まれた森林地でレンタカー、タクシー、ガイドなどのサービスがありません。 数人でサーフトリップへ行くなら車が必須です。
Vancouver(バンクーバー)Victoria(ビクトリア)Nanaimo(ナナイモ)といった大きな街から事前に車を借りて運転していくのがベストです。

日本からアクセスする場合はバンクーバーまで飛んで、バンクーバーからレンタカーでトフィーノまで行くのがよいでしょう。

車の場合

バンクーバーからBCフェリーに車ごと乗せてナナイモという街まで約2時間揺られ、ナナイモから山道を約3時間走り合計約5時間ほどかかります。

ビクトリアからは山道を走り片道約4時間半。

長距離バスの場合

バンクーバー、ビクトリア、ナナイモの街からトフィーノバスという長距離バスがでています。
シーズンによって値段も変わるのでオンラインで早めに予約をとるのがベストです。
長距離バスの場合、ナナイモからトフィーノまで約4時間かかります。

小型飛行機

バンクーバーから小型飛行機で約1時間でトフィーノ空港まで行けます。
料金は片道約150~300ドル。夏の観光シーズンは値段が上がります。

小さい飛行機なのでサーフボードをたくさん持ち込むのには厳しい状況があります。
観光だけなら小型飛行機を使っていくのもありだと思いますが、荷物の追加料金を考えると複数人でボードを持ち込んで行くのには向いていないように思います。

カナダでサーフィンをする魅力

一般的に水着で暑い夏にやるスポーツというイメージが強いサーフィン。
それでも、凍るくらい寒くて頭から足先までスーツを身にまとって震えてでも波を追い求めるカナダのサーファーたちを見てとてもインスピレーションを受けました!

「きっとここには本気で波を求めるサーファーしかいない」

そんな自然に対してのワイルドさを感じたものです。
本気のサーファーしかいない土地に、混雑することもなく良い波でサーフィンをできる環境下にあったことはとても良い学びでした。

Chris Burkard(クリス・バーカード)という有名な写真家が「The Joy of Surfing in Ice-Cold Water」(凍り付く海でサーフィンをする喜び)という題でTed Talkで講演したことがあります。

彼は「追いかける価値があるものにはほんの少しだけ苦しみが必要だ」と語っています。

サーフトリップやサーフィン移住ともなればヤシの木が広がるトロピカルな場所に行きたいものですよね。
ですが、カナダをふくめ寒い土地のディスティネーションには南国とはまた違った価値があるものだなと実際に行ってみて感じました。

この記事があなたの冒険心をくすぐる情報となれば幸いです。

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