久々のひゃっほい

早朝6時半。
まだ明るくなりきらない薄暗い空の下、アウトで結構なサイズのワイドな波が割れています。
昨日は一瞬帰ろうか悩む程度のコンディションでしたが随分サイズアップしています。

インサイドは白く泡っぽい。
ゲティングアウトがしんどいかもしれませんが、出られない事はないでしょう。

今は若干波数多めでざわついた感じですが、いつも夜が明けて明るくなると落ち着いて波も纏まってくる傾向にあります。
きっと今日も入っているうちにいい感じになるような気がします。

車の外に出ると思いのほか寒くない。
そのはず車の外気温は11℃を表示しています。

波もあるし、暖かい。
あー、今日が休日だったらいいのになぁ。

ウェットスーツに着替え波うち際で心ばかりのストレッチ。
パドルアウトすると正面からだけでなく真横からも波が来るという意味不明な地形のインサイド。
潮目がぐちゃぐちゃで漕いでも漕いでも前に進みません。
数えきれないくらいのドルフィンスルーを強いられ体力を削られます。

完全にインサイドでド嵌り。
息も完全に上がり『戻る？』の言葉が頭をよぎります。

いやいや、これでパドルバックとか恥ずかしい！

重くなった腕を前へ前へと押し出しますが、乳酸が蓄積した筋肉ではパドルフォームもままらなずに余計に進みません。
必死に目の前で爆発する波の前でボードを押し込み海中に沈めます。
しんどくて腕を止めてしまいたい願望を振り払い前へ前へ。

すると急に静まり目の前が開けます。

チャンスだ！

力を振り絞って重い腕を振いようやくアウトへたどり着きます。
こりゃ1本乗ったら戻ってこれないかも。
波選びは慎重にしなきゃ。

岸ではワイドで早く見えた波もアウトから見ると綺麗なフェイスを伴った良い波にみえます。
とはいえセットはデカい。ごく稀に頭くらいはありそうなセットも入って思わず行くのをためらってしまいます。

ビビリ気味にセットではない控えめなライトのうねりに合わせてパドル。
うねりにはパワーがあり数回のパドルでググッとボードが押され滑りはじめる。
久々に見る胸肩サイズの視界。
ほぼ真横にテイクオフ。

斜面はすぐに壁になり始めるが思いのほか崩れてこない。
腰を屈めてボードの上で跳ねるように曲げた膝を伸ばすと足の裏に吸い付くようにボードが波の高い位置に戻ってくれる。
グイングインと波の反発を感じる気持ちのよいアップスを3度程繰り返すと壁が崩れそうになる。

思わず体を屈め体をコンパクトにしますが、
もちろん私の技量では抜けられるはずもなく、ちゃぶ台返しのようにボードを横からひっくり返されワイプアウト。
海中から浮上すると高揚感に包まれる。

やべぇ、気持ちいい。

クローズセクションまで来てしまうともう戻れないかもと思いましたが、案外すんなりアウトに戻ってくることができます。
入水時のゲティングアウトの苦労はなんだったんだろう。

サーファー人数は6人から増えずにほぼ乗り放題状態。
その後徐々にサイズはさがってきますが、レギュラー、グーフィーともに優に100mは超えるロングライドが2本ほど決まります。
こんなにエキサイティングなサーフィンはバリトリップ以来です。

最高かよ。

いつもは一旦家に帰ってから仕事に行くのですが、
今日ばかりはサーフィンの神様からの少し遅れたクリスマスプレゼントをぎりぎりまで堪能し、直接仕事場へと向かったのでした。