相変わらずスモールコンディション

今年の冬は風邪引かないだろうと思っていました。
波乗りを復活させたことで多少は体も丈夫になっただろうと。

が・・・あっさり風邪ひいてしまいました。

風邪と長らく続いているスモールコンディションのため10日ほど波乗りをしていません。

体調も十分に回復しているので、数日前から身体が潮水を欲してウズウズしています。

午前7時。
今日は祝日で仕事は休み。

iPhoneの目覚ましに起こされ、ぼーっとしたままサファリを立ち上げii-nami.comのライブ映像で木崎浜の状況を確認します。

やはり波は小さい。いや、むしろ無いに等しい。

布団から出てリビングへ。
窓越しに空を眺めると青々とした気持ちの良い空が広がっています。

空を眺めながら窓から差し込むほわほわと暖かい光を全身で受けていると居ても立ってもいられなくなります。
せっかく良い天気ですし、海水浴のつもりで波乗りに行きましょう。

家着にしているスェットパンツのまま上着を羽織り車へ乗り込みます。

普段はタイトな恰好が好きなのでスキニーパンツやタイトなYシャツを良く着るのですが、
車に乗り込むときウィンドウに映った自分の姿を見てハッとします。

普段履く靴は革靴からいつでもスケボーの練習ができるスニーカーへ変わり。
時計も機械式時計からいつでも潮の状況が解るスポーティーなG-shockに変わり。
風の強い海岸でも耳が痛くならないフード付きのパーカーを着るようになり。
パーカーを着てても重ね着をしやすいゆったりめのアウターを着るようになり。
さらには家着のスウェットパンツをそのまま履いて出る始末。

気が付けばこれまでの私なら絶対しない類の格好をしていることに今更ながら驚きます。

午前8前。木崎浜へ到着。
ライブ映像で見たままの海が広がっています。
波打ち際をショアブレイクがザバザバと洗っており、限られた場所のみで腰腹くらいの波が辛うじて割れています。

私の腕ではまともに乗れる波ではなさそうですが、体を鈍らせないためにもパドリングとテイクオフのトレーニングのつもりでさっさと着替えましょう。

気温は4℃。
そこそこ気温は低いですが、天気が良いせいかさほど寒さは感じません。
いつものように車内で着替えを済ませ、人が集まっているポイントへ向かって歩いていきます。

ストレッチするまでも無い波なのでそのままじゃぼじゃぼと海へ入ると、ノードルフィンで目と鼻ほどの距離のアウトへ到着します。

身を潜めるようにひっそりとラインナップの隅っこへエントリーし波を待ちます。
うねりのほとんどはなかなか割れずに波打ち際の浅いところでサブンとブレイクしてしまい、なかなか乗れそうなうねりはやってきません。

浅く穏やかなアウトの水はいつもに増して透明度が高く、ボードに跨った足の先には自然が描いた蛇腹状の模様の砂地が海面から透けて見えています。
天気も良いし、プカプカ浮いているだけでも気持ちがよい。

1本目。
乗れそうなうねりが現れます。
割れないうねりを全力でパドル。
辛うじてボードが走り出し、テイクオフ。
なかなか滑り下りないボードをパンピングで叩いていると波の傾斜が強くなり始めようやく加速しはじめる。
強引にアップスンで一漕ぎするも波のトップへボードが戻ったところで力無くクローズしてきた波に置いて行かれる。

その後も同じようなライディングが続きます。
テイクオフは出来てもワンターンしたところで波はクローズして終了。

こんな波でもできない練習はありません。
テイクオフを上達させようと、あーでもないこーでもないとトライアンドエラーを繰り返している時のことです。

ふと左側をみると、必ずと言って良い程いつも見かけるウェットスーツを着たエキスパートな方が目に入ります。

相変わらずお上手です。
こんな波にも関わらず、テイクオフ直後にちょこちょことカットバックを行いしぶとく乗り継いでいます。
細かい動きですが、体の動きは大きくダイナミック。
素直にカッコいい。

この波のどこにそんなカットバックをするチャンスと波のパワーがあるのでしょう。
同じ波に乗っているのに不思議で仕方ありません。

こんな波では何もできない。
そう思っていましたが、そうではないのでしょう。

とにかく練習あるのみ！
冷たい海水の中でも熱くなれた瞬間でした。