午前6時20分木崎浜。
青黒い空の中、ピンク色の光が部分的に空を染めています。すでに波は見えるものの昨日までの面影は一切なく一気にサイズダウンしています。
場所:木崎浜 加江田ポイント
天気:晴れ
サイズ:腰腹
面:つるつる
風:微弱なオフ
潮回り:満ち込み七分
木崎浜の清武川河口付近、階段前、トイレ前と順に見て行って、いつもの加江田ポイントへ。
一番うねりがはっきりしているあたりに車を止めます。
つるつるの海面に小さなうねりがいつまでも割れずに岸近くまで寄せてドロドロと崩れています。
ショートボードではときおりくるセットのみかろうじて乗れそうです。
車の外気温は5℃。微弱なオフショアで昨日ほどではありませんがそれでもやっぱり寒い。
たったの30分の波乗りで、帰ってウエットスーツの塩抜きや洗濯を考えると面倒になります。帰って2度寝しようか悩みます。
海と睨めっこしながら悩んでいると隣に軽のワゴンが停まります。
松崎さんです。
(※松崎しげるにちょっと似ているのでそう勝手に呼んでいますが、本名は知りません。)
ここ数日からなず松崎さんは海にいらしているので既にお友達状態です。そろそろお名前をお伺いしないと。。。
二人で昨日までの波はどこへ行った、昨日一昨日はよかったなどお決まりのお題で何気ない会話をします。
波も無く30分しか時間が無いので入るか悩んでいることを告げると、「せっかく来たんだから」という言葉で入ることを決意。
準備を始めます。
現在は私達の正面が一番よさそうに見えますが、松崎さん曰くこれから満ちてくるから右手の河口で割れてくる。
とのご助言をいただきます。
松崎さんの言う通り、他のサーファーはうねりの一番はっきりしている私たちの正面には入らず右手へ歩いて向かって行ってます。
準備を終え、行ってきますと挨拶をし、ビーチへ駆け降ります。
昨日と変わらず地面は冷たく足が痛い。
「あっ、また耳栓わすれた。。。」
今日こそ耳栓を使用しようと思いましたが、やっぱり今日も忘れてしまいました。着替えている最中までは覚えていたのですが。
YESEARのレヴューはいつのことになるのやら。。。
小走りに波打ち際へ向かい、海水に浸かります。
水の方が暖かく感じられ、砂の冷たさから解放されます。
ドルフィン2度でアウトへ到着。
今日は土曜日というだけあり、いつもより人が多くいます。
小さいうねりに何度かトライするも力の無いうねりを捉えることができません。
人の集まっているもっと右手を目指して移動します。
何度かトライし波を捉えるも、小さく力のない波は横に進ませてくれません。
ほぼ直進しながらおもいっきりパンピングで波を叩きます
ボードがようやく滑り始めてもすぐにドロドロと波は崩れ、インサイドで力無く白波に包まれて失速
「むぅ・・・のれん」
あっというまに周囲には15名くらいのロングボーダーが列を成しています。
一本の小さなうねりに我先にと数人が一斉にパドルをはじめ、私の少し沖から乗って行きます。
時おり奇声を発しながら気持ちよさそうに楽しんでいる方もいらっしゃいます。
いっぽうショートボードの私はロングボードの進行を妨げないように右往左往しながらおこぼれを期待します。
ようやく掴まえた波もテイクオフした直後に泡波に。
1瞬のライディングです。
だんだんロングの多さと波の力の無さに嫌気がさしてきます。
どうやら選択を間違えたようです。
今日は加江田ではなくトイレ前で入るべきでした。
早く帰りたくなってきます。
7時までは帰ってはいけない義務感のようなものを感じ、波乗りを続けることにします。
ちらちらと何度も何度も時計を見ます。
「まだ時間にならないかな」
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「まだかなぁ」
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「あと5分」
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もはや何をしに来ているのか良く分かりません。
7時まで残り数分のところで良さげなレギュラーがやってきます。
ロングボーダーが一人沖からパドルしています。
捉え損ねるのを期待してよりピーク側へポジショニングして私もパドリング
十分にスピードに乗ったところでテイクオフしようとするも、一足先にロングボーダーさんはテイクオフしています。
心の声「えーい、のってしまえ!」
私も後を追うようにテイクオフします。
スネーキング?
スネーキングの解釈は所説あり、いまいちスネーキングの正しい意味を理解していませんが、おそらく私の行為はマナー違反なはずです。
(※既に乗っている人の後ろ(ピーク側)から乗ることをスネーキングだと思っていますが、合っていますでしょうか?正しい意味をご存じの方ご教授くださいませ)
全然乗れていない焦りと早く最後の一本を乗って帰りたいという気持ちが先行し、やってはいけないであろう行為で強引に波に乗ってしまいました。
こんなときに限ってアップスンが入り、危険な距離ではないにしてもロングボーダーさんとの距離が少し縮まります。
波はすぐに力なく泡となり、そのまま腹這いになって岸へ向かいます。
あまり覚えていませんが、途中ロングボーダーさんがプルアウトをしたように見えました。
今日入られていた女性のロングボーダーさん、もしあなたが乗り終えてキックアウトしたのではなく、私の接近に気が付いてプルアウトされたのであれば大変申訳ない。
それ以前に、あなたに対してマナー違反をしてしまったことをこの場を借りて謝罪します。
ごめんなさい!
結局今日の成果は4本。
どれも一瞬のライディングでした。
波の小さい日にロング天国の加江田を選んでしまったことを反省しつつ、広い加江田の砂浜を冷たさに堪えながら歩きます。
なんの成果も爽快感も得られずにすっきりしない気分の中、ポリタンクに入れた熱湯だけが私の心と体を溶かすのでした。
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