いつものように5時15分にiPhoneがおちゃらけた音を鳴り響かせ私を起こします。
着替えを済ませ歯を磨いて家を飛び出します。
今日は待ちに待った日曜日!お仕事はおやすみです。いつもよりゆっくり波乗りを楽しめるのでウッキウキです。
これで波がよければ最高なのですが、あいにく波情報とここ数日の状況からするとあまり期待はできないところが残念です。昨日より若干サイズが上がりそうなのでいつもの木崎浜よりサイズが落ちる青島へ向かうことにします。
さすが日曜日、まだ暗い無料駐車場にはすでにサーファーにより満車寸前です。かろうじて数台分空いていたので車を停め波チェックします。
んー、まだ暗くててよく見えません。しばらく綺麗に整備された沿道の淵に座ってまだかまだかと目を凝らしながら海と睨めっこです。
徐々に空が青白くなりはじめ波が見えてきます。
場所:青島 ホテルANAホリデイイン前
天気:曇り
サイズ:胸前後
風:サイドオン
潮回り:下潮7分
青島ポイントの正面は胸くらいでしょうか。昨日とほぼ同じようなコンディションでワイドで早い波です。
島よりはサイズが下がるのでおそらく腹くらいです。
(昨日はたいした成果も無く書くことが無いのでブログはお休みしています)
ん〜やっぱりかぁというちょっと残念な気持ちですが、贅沢は言っちゃいけませんよね。
潮が上げてきたら少しは良くなりそうな気がするので、そこに期待します。
車の中でジタバタしながら3mmセミドライを着込み、もっとも良さそうなラインナップにエントリーします。
波の合間を縫うようにパドリングしアウトへ目指す。
ドルフィン3回ほどでラインナップに到着。
平日は人が少ない中で波乗りをしているため、今日の隣の人との間隔が狭く感じ圧迫感を覚えます。
最初の一本がその日のメンタルを決定付けるのでブザマなズッコケは避けたいところです。
うねりが見えます。
ワイドなうねりでピークも広く乗れるかどうか迷います。
とにかく助走を付けるために、隣の人をアウト側から越して切れ目に近いレギュラー方向へ向かいます。
テイクオフ寸前でうねりはいっきに形相を変え遥か先までめくれあがります。
「ぬぉっ!はやっ!」
思わずボードを横に旋回させうねりから離脱。
波に引きずり込まれそうになりながらもなんとか波から逃れます。
後ろを振り返ると、ドパーンと広い範囲で波が崩れています。
ダンパーではないにしても私には早い波を切り抜けるスキルは当然持ち合わせていません。
このようなトライが続きなかなか乗れないまま時間が過ぎていきます。
切れ目を狙ってなんとかテイクオフするも、ボトムターンしたところですぐに捲れてくる波の壁に押しつぶされてしまうか、崩れてくる波に体当たりして弾き飛ばされるかのどちらかです。
1時間経過、3、4本しか乗れず満足のいくライディングができません。
慎重に波を選びながら通り過ぎていく波を見ていると岸の方からSUP(スタンドアップパドルボート)がゲティングアウトしてきました。
肩まである長い髪に、細く引き締まったしなやかそうな体格。
一瞬女性かと見間違えましたが、通り過ぎた後ろ姿ははっきりとした逆三角形の広背筋。男性です。只者ではない雰囲気を感じます。
サーファーの密集するラインナップの中をゆうゆうと立ったままオールで漕いできて、なんとロングボードやショートボードに混ざって同じラインナップで波待ちを始めるではないですか。
「え?あのSUPの人ロングと同じラインから乗る気!?あぶないよー!」
SUPでの波乗りは波に乗せられて暴走しているようなものだと私は思っています。
ロングボードよりも大きなボードをコントロールするのは相当卓越した技術が必要なはずです。
たしかいつだったか関東の方でロングボードの方がSUPにひかれてお亡くなりになられています。
ショートボードやロングボードがゲティングアウトしてくる場所でボードコントロールの困難なSUPで波に乗ることは危険極まりないはずです。
案の定、ガシガシと早い波をアップスンで切り抜けてくるショートボードの前乗りをしてしまっています。
あちゃー、前乗りしてるの気がついてないっぽいです。
後から前乗りに気がついたのか次は少し離れてラインナップの隅っこでうねりを追いかけています。
立ったまま波を捉えます。波はどんどんめくれ上がり、まるでロングボードのようなアップスンで切り抜けます。
そして
バシュッ!
魚が跳ねるかのようなキレのあるオフザリップを決めるではありませんか!
「えっ!?マジすか!」
一瞬ショートボードに変身したのかと思いました。
ロングボードでもそんなオフザリップを決める人を見たことがありません。
エキスパートなショートボーダーがSUPへ転向したのでしょうか。
ショートボードをやってないとあのようなリッピングはできないはずです。
SUP乗りの人には失礼な話ですが、正直SUPは体力やパドルに自信の無いご年配や肥満体型の方が乗るものだと思っていました。
そんなSUPへの見方が変わった一瞬でした。
SUPでの波乗りもエキサイティングでアグレッシッブなスポーツなんだと。
それからそのエキスパートSUPの方はショートやロングのいるラインナップを離れ、隅っこで楽しんでいました。
きっとSUPでのマナーも心得ているだろうに、なぜ最初ショートやロングのラインナップに混ざったのかは謎です。
ちょっと摘み食いしたかったのでしょうか。
さて、私はというと疲れも徐々に見え始め、動きが悪くなります。
疲れにより初動が遅くなり、刺し乗り気味で余計に乗れません。
2時間で結局10本も乗れていません。
これ以上今日は粘ってもいいライディングができる気がしないので退散したいと思います。
明日もおやすみだ!明日もがんばるぞー!
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