早朝5時、自宅の玄関を出た瞬間冷たい風が半袖短パンで露出した肌を撫で鳥肌が立ちます。
さむっ!
なにか羽織るものを持ってこようか迷いますが、部屋に戻るのもめんどくさい。
そのまま車に駆け込みエンジンを吹かします。
コンソールの外気温は20℃。
普段はこの時間でも30℃近くあるのですが、昨日からやたら寒くいっきに季節は秋になってしまったかのようです。
台風10号の影響で北の寒気が流れ込んでいるのでしょう。一時的な寒さとはいえまだ8月なのに夏の終わりを感じ寂しさがあります。
木崎浜についてもまだ夜が明ける気配がなく、暗闇のなか辛うじて白波の白い影がボーっと見える程度です。
台風10号のスウェルは昨日がピークだったようですが、まだサイズは程よく残ってます。
徐々に波の様子がはっきりしコンディションが明らかになってきます。
面はクリーン!サイズも胸くらいはありそう!でもたっぷたぷ。
割れそうで割れないうねりは粘りに粘ってインサイドでバシャバシャっと崩れていきます。
う~ん。どうやら今日のこの時間帯は潮回りが悪いようです。
きっと今日は良い時間帯あるだろうなぁ。
そんなことを考えていると、他のサーファーは皆加江田のほうへと車を移動させています。
私もつられるように加江田へ。
加江田のトイレ前付近に車が集結しており、トイレの北側では確かにカタチのよいレフトの波が割れています。
この時間木崎浜に居るショートの方々がこの一カ所に集中している感じです。
たしかに波はいいがこの人数はちょいと厳しいなぁ。
その南側ではダラダラとアウトで割れる波があります。よしあれにしよう。
天気: 快晴
サイズ: 腹胸
風: オフショア
面: クリーン
潮回り: 引き潮二分
これから潮は下げるので、良くなることを願って私一人だけ誰もいない南側へとパドルアウトします。
ダラダラと雪崩のようにだらしなく崩れるうねりはやはりショートでは厳しいようです。
最初の一時間はただ右往左往ポジションを変えて乗れそうな場所を探ってパドリングするのみ。
そのうち徐々に割れるようになりなんとかテイクオフできるようになってきます。
とは言え、波はミドルでうねりに戻るか、インサイドでババッとあっという間にブレイクしてしまいます。
あまり気持ちの良いライディングはしていませんが、それでもこのクリーンな海に包まれていること自体がとても気持ちがよいので妙に満足してしまいます。
雲の無い白とも青とも言えない淡いシアンの空はヒンヤリとしており、新鮮な空気を思いっきり肺に詰め込みしばらく息を止めます。
新鮮な空気を身体に染みわたらせ息を吐き出すとなんだか身体の悪いものが出ていくような気さえします。
ほどよいサイズのうねりはブレイクする時にオフショアに煽られて霧のように水しぶきをまいています。
インパクトギリギリでドルフィンスルーをするとペラッと薄いリップからは太陽が透け、水の膜が視界一杯に広がります。
ろくなライディングできてないけどきもちいいー。
時間が経つにつれコンディションは更に上向いて来ましたが、すでにタイムリミットです。
これから楽しくなりそうだったのになぁ。
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