はじめてのバリ島サーフトリップ⑥ 3日目エアポートリーフ編

Oyajisurf

Oyajisurf.comの管理人。
毎朝仕事前に足繁く海へ通うが子供が生まれてからは週末サーファーに。競い合うのは苦手で、良い波より人の少ない波を選びゆるゆると楽しんでいる。本業はIT関連の個人事業主。
ホームポイントは宮崎県の木崎浜。

前回の話

午前10時過ぎ。
私のありえない失態のせいでわざわざ行ったバランガンで波乗りすることなくホテルへトンボ返りし、それから向かった場所はクタリーフの船乗り場。
バイクでおっちゃんの後を必死に追いかける事数十分。

白い砂浜のビーチに到着し、沢山ある小屋の一つにバイクを停めます。

ビーチには白い砂に青々とした木々が生えており、木のたもとには青や赤色のジュクンと言われるローカルのボートが何隻も上がっています。
白いビーチの先には鮮やかなブルーの海と空。白砂と空の青のコントラストが美しく、いかにも南国の雰囲気と美しい光景に否が応にもテンションが上がります。

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波は見慣れたビーチの様子とは異なり遥か遠くで波がブレイクしています。遥か遠くなのでサイズはわかりません。
その内側ではあちらこちらでウネウネと乗れそうで乗れなさそうな波が綺麗にブレイクしています。

ワルンと言われる簡易的な店の外にはパラソルの下に椅子とテーブルが沢山置いてあり、そこで飲み食いすることが出来ます。
また、網篭が沢山置いてあるテーブルがあり、どうやらそこに荷物を置いて預かってもらうようです。

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喉が渇いたのでジュースを一本買い、飲みながら準備をします。
清算は帰りでいいようです。

準備が整ったところでおっちゃんの後をついて行くと、ジュクンの付近にいるローカルにボディーランゲージで乗せろと言っている様子。
ロカールに案内され波うち際までいくと、海には何隻ものジュクンがプカプカと浮いています。

海の上で停泊しているジュクンのところまでパドルしよいしょよいしょと船によじ登ります。

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ジュクンは勢いよく走り出しザブンザブンと小波を切り裂きながら沖へと向かって行きます。
まずは船乗り場の正面沖にあるクタリーフをチェック。

広い範囲にわたって多くのサーファーが波待ちをしています。
どうやら今日は人が多いようです。

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クタリーフは私が思っていたリーフのハードブレイクなイメージとは全く異なり、だらーっとした胸肩くらいの分厚い波。

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私「思ってたより全然余裕そうな波ですね。ビビって損しました!」

おっちゃん「今日は初心者にもってこいの波やわ。見てみ、どんくさそうなのばかりやろ」

波に乗っている人を見てみると確かにレンタルボードっぽいデカい板でのスープライディングばかりが目立ちます。

おっちゃんはジュクンのローカルにあっちと指を指し、次なるポイントに向かわせます。
次にジュクンが停まったところにはサーファーが3〜4数名。

おっここは人が少ない!
しかし波は頭くらいのワイドで早い波。切れ目にポジショニングできたとしても抜けられそうもありません。

またもやおっちゃんは先ほどと同じように指をさし、次なるポイントへ。
ワイドですが、さっきよりは抜けられそうな波が割れています。

さすがに人も多いですが、もうここでいいよねと意見が一致し何時間入るか決めます。
私は3〜4時間余裕ですが、帰りたくなってもボートは迎えが来るまで帰れません。
おっちゃんは3時間はしんどいとのことなので2時間後に迎え来てもらえるようにジュクンのローカルに伝えボートからサーフボードと共に海へダイブ。

これ一度やってみたかったんだよなぁ♪

ラインナップにはバリニーズ、オージー、ジャパニーズと様々な人種が波待ちをしています。違う国の人だとそれだけで上手そうに見えてしまいます。

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ロング、ショート、セミロング、。様々な人達で構成されるラインナップに私も身を紛れさせ波を待ちます。

水の透明度は比較的高く、顔を水面に突っ込んでみると水深は2mくらい?
思ったほど浅くもありません。ボトムのリーフは触るだけで切れてしまうようなリーフではなく多少藻の生えた岩のようなリーフです。
比較的安全そうです。

岸を背にして左側には空港の滑走路があり、時折大きな音を立てて飛行機が着陸していきます。
おそらくここはエアポートレフトと呼ばれるところじゃないでしょうか。

その空港のさらに先にはエアポートライト、通称ライテンダーだよね。
予習してきたポイントを思い出します。

波は日本のビーチのように絶え間なくうねりが来るわけではなく波と波との間隔が広いようです。
しーんと静まった海面に待ちくたびれた頃にモコッとと大きなうねりが表れます。
サイズは胸〜頭?掘れてはないですが結構早めのレフトブレイクです。

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波の裏側↑
やっぱりセットにはビビってしまいます。

とはいえそこそこデカいですがクタビーチのダンパーほどパワーはないのでドルフィンスルーは比較的楽です。
全然掘れてないぶ厚い波なのでビビる必要はないはずなのですが、ボトムのリーフに対する恐怖感と上手そうな人達だらけの雰囲気に消極的になってしまいます。

セットが来るたびに雄たけびが上がり、十数名が同調するかのように一気に動き始めます。

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20名程のラインナップで消極的になってしまっては当然波には乗れないのは分かっていますが、
謙虚な日本人とは違い白人は自分よりショルダー側で誰かがパドルしようものならすぐに「フォッフォーーー!!」と主張してきます。

ガツガツした白人の集団に委縮してしまう私。

さらにはロングも多い。
分厚い波はロングに最適で日本人ロングボーダー御一行様がアウトに布陣しています。

う~ん、とても乗れたもんじゃない。

集団の隅へ行くと競争率が下がりますが、そこで捉えた波は早々にクローズしてしまいなかなか抜けられません。
さらにGoProで撮影しようとすると、録音ボタンを押してマウスマウントを咥えてとアタフタしてしまい、2テンポほど初動が遅れいいライディングに繋がりません。
満足の行くライディングが無いまま時間は無情に過ぎていきます。

お昼が近くなると、少しサイズが下がりますが一気に人が減っていき良いポジションをキープできるようになってきました。
そして過去最長ともいえる最高のライディングが。

コンパクトで控えめなサイズのうねりが良い位置からやって来た。

当然波はレフトのブレイク。

ボードの向きを変えてパドル開始。

比較的容易にボードは滑り出すがダラっとしたテイクオフ。

ボトムへ降りながら数回パンピングで加速を付けようとするとショルダーが張ってきた。

テールに加重し後方へ体をねじると気持ちよくツルんとボードが返ってくれる。

ボトムに降りるとまだ綺麗なカタチをしたショルダーがニョキニョキと生えてくる。

身体を後方へ振りかぶりもう一度トップターン。

ボトムへ降りもう一度ちょい当て!

波はまだまだ生きている。

もう一度!

えー!まだいけるの!?

ふぉーーーっ!!思わず雄たけびを上げてもうワンアクション。

まだまだ行けそうだったのにもうお腹一杯でついプルアウトしてしまう。

史上初の5アクション。
感無量・・・もう死んでもいいや。

よいライディングを映像を収められた事に満足し、もうこれで十分とGoProをサーフパンツのポケットへしまい残りの時間は波乗りに集中します。

GoProをなおした途端に調子が上向いてきます。
その後もこれでもかと言わんばかりの私史上最高ランクのライディングが数本決まります。

なんて日だ!

なんというか、日本では出来ない事が容易にできるような。
なんだか自分が上手くなった気さえしてきます。

一本のったら100メートル以上は走っているのでラインナップに戻るのが大変です。
充実感と満足感に満たされてのゲティングアウトは嬉しい悲鳴です。

最高だよバカヤロウ!
もう帰りたくない!

しかし至福の時は長くは続きません。
約束した時間になり帰りのジュクンが迎えにやってきました。

まだまだ体力は残っている。
人も少ない。
波も有る。

でももう戻らなきゃ。
先に乗っているおっちゃんにサーフボードを引き上げてもらい後ろ髪を引かれる思いでボートによじ登るとジュクンは陸へと向かうのでした。

次の話『はじめてのバリ島サーフトリップ⑦

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2件のコメント

初心者 様
コメントありがとうございます♪
日本より倍くらい乗れちゃうので、上手くなったのかと勘違いしちゃいます!

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