バリ島3日目の朝。
昨日と同じように7時きっかりにホテルのビュッフェで朝食を取り、今日の計画を立てます。
ビーチはどうせダンパーに近い波でしょうし、リーフポイントで波乗りしたいところです。
バイクに乗って移動するためにはGoogleMapが必須。
そのためにはネット通信を確保しないといけないのですが、昨日波乗りした後になんとかSIMカードを売っている店を見つけ出し購入したものの、SIMスロットルを破損してしまいSIMカードが使えなくなってしまう不運に見舞われてしまいました。
せっかくこの旅行のためにSIMフリースマホをヤフオクで1万5000円で落札したのに 泣
購入したSIMカードは無駄になるわ、買ったスマホも意味がなくなるわで・・・なんて日だ!
いやでも楽しいよ。
旅にトラブルはつきものだしね。
ひとまずSIMカードは諦めてポケットWifiを確保せねば。
外でGoogleMapが使えないと方向音痴の私はバイクに乗れません。
そこで思い出したのがバイクレンタル屋さん
今回利用させてもらっているバイクレンタル屋さんでもポケットWifiの貸し出しをしているのを思い出し、何かあったら連絡くださいと教えてもらっていたLineで聞いてみると即レスの対応。
さすがジャパンクオリティー。
11時にならホテルに持って行けるとのことで、午前中はホテルでまったり過ごしましょう。
ホテルで朝食をとりのんびり過ごしていると11時丁度にバイクレンタル屋さんがポケットWifiを届けてくれました。
さすがジャパンクオリティー。時間もしっかりしている。
これでホテル以外でもWifiが使えます。
まだ午前中ですしクタビーチでサクッとワンラウンド行きましょう!
と思いきや外は思いっきり雨。
雨具を持っていないので出られません。
バリの雨季は日本の梅雨のように一日中雨が降ることはなく一日の内の数時間ほどらしいですが、ほんとに止むのか心配です。
このままホテルに缶詰めはゴメンです。
窓の外を眺めてヤキモキしながら過ごすこと2時間。
雨は上がりさっきまでの雨がまるで嘘のように太陽が照り付けはじめます。
よっしゃ!やっと海へ行ける!
ラッシュガードとサーフパンツを着てボードを脇に抱えてエレベーターに乗ります。
ホテルスタッフとすれ違う度に「サーフィン?どこの海にいくの?」と聞いてきます。
この格好でホテルをうろつくのはなんか恥ずかしいなぁ。
さて、昨日からバイクを借りているにもかかわらず、まだ一度も乗っていません。
ビーチは歩いて5〜10分ですが、バイクに慣れるためにも今日はバイクで行きましょう。
借りたバイクはバリオというホンダのスクーター。バリだけにバリ男?
スクーターには折りたたみ式のサーフボードキャリアを付けてもらったので、サーフボードも積めます。
こちらのスクーターは日本と違い125ccあるので意外とデカい。
乗りなれないバイクで知らない土地を走るのはだいぶ不安ですが、キャリアにサーフボードを積んでいざ出発。
バリ島の観光地は交通量が多く恐ろしくバイクが多い。
隙があらば車もバイクも後から抜いていくのでバックミラーから目が離させません。
すり抜け、車線を割った追い抜き、3人乗り、4人乗り、ノーヘル、もう何でもアリな感じでまさにカオス。
運転しながらGoogleMap見るとかそんな余裕ないし。
しかもクタ周辺は一方通行だらけで行と帰りではルートが異なります。
バイクでクタビーチへ行くには歩いて行くルートと違う道でぐるっと迂回して行かなければなりません。
そしてめっちゃいりくんでる。
まるで裏路地のような道を通りながら、乏しい方向感覚をたよりにクタビーチ前の大通りパンタイクタ通りを目指します。
なんとか見覚えのある海沿いの道に辿りつき悟ります。
やっぱ初めての土地で方向音痴がいきなりバイクで移動とか無謀だったかも。
私、クタビーチ以外のポイント行くの無理だわ。
そんなことを考えながら適当な場所にバイクを停め、割れ門をくぐりビーチへ。
ビーチへ出るとすぐにビーチボーイが日本語で声を掛けてきます。
なに言っているがよくわからんが、どうやら「あっちは危ないぞ。ここあたりが波がいいぞ。俺の店使え」てな感じっぽい。
しかし正面で割れる波を見ると・・・どう見ても強烈なダンパーじゃねぇか!こいつ信用ならねぇ。
適当にあしらって波を見ながら昨日入った付近を探します。
するとやはり見覚えのある場所あたりから切れた波が現れはじめ、アウトに居るサーファーが多くなってきます。
よし、このあたりだというところで今日世話になる店を品定め。
愛想のよさそうなニコニコした可愛らしいおばあちゃんを発見。そこにしよう。
近づいていくと、こちらに気が付いてニコニコと微笑みかけてくる。
私「ぎぶみー ぷりーず うぉーたー」
おばあちゃん「なんで うぉーたー よぉー」
片言の日本語を言いながら冷えた水をくれます。
私「あぃきゃん のっと どりんく あるこーる」
おばあちゃん「あははは!」
笑いながら私にパラソルの下に置かれた椅子に座るように勧めてきます。
屈託のない笑顔と元気な笑い声が私の警戒心を解きほぐします。
荷物を見てて欲しいと言うと、おばあちゃんは勿論と言ったように何度も頷きクーラーボックスが積み重ねられただけの簡易的な店のすぐ傍に生えている椰子にねじ込まれたフックを指さします。
なるほど、ここに掛けておけば荷物も見つけやすい。
水分を補給したところで波乗りの準備に取り掛かります。
ドルフィンスルーの際、ものすごい抵抗になるのでもうウエストポーチは止め!
今日はサーフィンに集中したいのでGoProも撮らない!
現金だけはジップ付きの小袋に入れサーフパンツに入れて海に持って行きます。
まぁ大した額じゃないですけどね。
準備が整ったところでビーサンを脱いで小走りに波打ち際へ。
そのままザブザブと水を掻き分け行けるところまで行きます。
寄せてくる小さなスープを胸で受けるとドカッと体ごと後ろへもって行かれる。
うひぃー相変わらず小さいのにすげぇパワーだ。
腰腹サイズの波のスープでも舐めてかかると予想以上に消耗します。
正面突破は避け遠回りでも切れ目を縫ってゲティングアウト。
海のコンディションは昨日とほぼほぼ同じ。
基本ワイドで早め。たまに切れたお化けセットが来ますが、だいたい良い位置にはローカルっぽいバリニーズがいます。
一本目二本目のセットはやり過ごし、数本目のセットを狙うようにします。
1ターン、2ターン程度のライディングを繰り返していると体が温まってきます。
まるお湯のような高い水温の海水は体の内側から熱せられるようでのぼせてしまいそうです。
太陽も暑ければ水の中も暑い。逃げ場のない暑さに海の中でも汗が噴き出しているのを感じます。
ビーチには何キロにも渡ってカラフルなパラソルがずらっとならんでおり、アウトから見るビーチの眺めはどこから見ても似たような風景が続いています。
でも、よく見るとさらにビーチの奥の建物がさっきと異なる事に気が付きます。
うぉ、だいぶ流されている。
戻るのも面倒なので流れるまま流されながら波を追いかけます。
これといって満足のいくライディングはなかったものの約2時間。
腹も減ったのでビーチへ上がり、荷物を置いた場所を探します。
えーっとたしかこっちだったような・・・
ビーチには何キロにも渡って似たような店が並んでいます。
しかもローカルは皆同じ顔に見える。
やべぇ。
何処に置いたかわからん!
椰子の木にバックパックを掛けているので一本一本見て回りますが有りません。
何度もビーチを行ったり来たりすること数十分。
バックパックの中にはホテルのキー、バイクのキー、GoPro、免許書、ポケットWifi、iPhoneとSIMフリーのAndoroidスマホ。
背筋が凍りつき、冷や汗が出てきます。
あのババァ荷物持ってトンズラこきやがったか!?
そう思った瞬間、遠くでこっちこっちと手招きしているおばあちゃんを発見。
あーーーいたーーー!
ごめんよおばあちゃん!疑った俺を許しておくれ!
バックパックは元あった場所にしっかりと掛けてあります。
思った以上に流されていたようで、全然違うところを探していたという 汗
帰り支度を済ませおばあちゃんにまた来るねとお礼を言い次はバイクを停めた場所を探します。
やべぇ。
今度はバイクを何処に停めたかわらん・・・
バイクを停めた場所から結構歩いたため、何処に停めたかわからなくなってしまいました。
やべぇ。
ナンバー憶えてねぇし。
似たような駐輪場が何カ所かありしかも停まっているスクーターはどれも同じ。
目印はサーフキャリア。
似たような駐輪場をハシゴしようやくマイバイクを探し出します。
カオスのような交通状況の中ビビリながらバイクを走らせホテルまで帰りつくとなんだか変な疲れが。
サーフィン以外の事でなーんか疲れた。
その後昨日知り合ったおっちゃんと合流し二人でワルンと言われる小料理屋でインドネシア料理をむさぼるのでした。
明日はおっちゃんがリーフポイントへ連れて行ってくれるとのこと。
波がデカ過ぎない事を祈ろう。
次の話『はじめてのバリ島サーフトリップ⑤』
いよいよリーフですねー!かなり、面白い物語っすねー!
ひぷとくりぷたー 様
コメントありがとうございます♪
楽しんでいただけると私も嬉しいです!続き頑張って書きます!
探しまくる不安感がたまらなく怖い!でも面白い!
初心者 様
ありがとうございます♪
この時はほんとヒヤっとしました。それが少しでも伝わって嬉しいです!