今日は勤労感謝の日でお仕事はお休み。やったー!
ここのところ朝一は干潮のためか波が早くてろくな波乗りができていません。
今日はグダグダと2度寝して少し潮が上げる時間帯を狙って海にいくこととします。
とはいえ、風が出てくるのでこの判断が吉とでるか凶とでるか。。。
さてどこへ行こう。ネットで波情報を調べます。
しかし便利な世の中になったものですね。
昔サーフィンしていたころはテレビの天気予報で良く分かりもしない天気図と波の高さだけで予測を立てていました。
実際は行ってみるまでほとんどわからかったので、行くだけ行って帰るという無駄な事をよくしていたものです。
今はその時々でのポイント選びの精度が高まったように思えます。
今日の波情報によれば、木崎浜と青島は風向きがよくありません。
昨日と同じようなコンディションっぽいので期待が持てません。
青島と木崎浜がオンショアになる東寄りの風の時は高鍋町の蚊口浜というポイントがオフショアになります。
また蚊口浜は波が厚く掘れないので、早い波が苦手な私には絶好のポイントです。
今日は蚊口浜に行くことにしましょう。
蚊口浜は私の自宅から車を飛ばして約1時間の距離です。
午前10時半くらいに家を出て事務所の倉庫から道具一式を車に詰め込みレッツゴー!
付近へ到着します。
風向きを気にしながら小道を通り防潮林を抜け蚊口浜へ到着です。
時間はちょうどお昼。
前回来たときと同じような海の光景が目に飛び込みます。
サイズは肩頭くらいはありそうです。
サイズ:肩 セット頭
天気: 曇
風: サイドオフ
潮回り: 満ち込み二分
面: さわさわ
分厚くワイドなうねりが遠くから押し寄せ先っちょだけがブレイクし、いったんスープが収まりかけてからミドルで完全にブレイクする2段階仕様です。
相変わらずアウトは遠く、クローズセクションでの正面突破はしんどそうです。
ちょうどお昼時のためか人は多くありません。全体で5名。
良く知らないポイントなので波の状態や先に入っている方々が乗れているかを写真を撮りながら観察します。
白波から立ち上がろうとするビギナーっぽい方が数名いらっしゃいます。
このサイズ、このアウトの遠さで良く出られたなと思いましたが、このポイントは左手沖にビーチに平行した形でテトラが入っておりうねりを防いでいます。
テトラを正面にしてゲティングアウトすれば出られるのでしょう。
ぼちぼち準備をして行きますかと自分自身に語り掛け準備開始。
車の外気温は21℃を表示しています。
少し日が差しており絶対暑いだろうなと思いながら3mmセミドライに足を突っ込みます。
セミドライは足の部分だけまだ乾いておらず、うぇ~気持ち悪い。
上がってくる人と挨拶をしながら狭いビーチ沿いを歩いていきます。
準備運動をしていると先に入っていた方々が次々に岸へ上がってきます。
波が悪くなったのでしょうか。。。いや、ランチのお時間だからでしょう。そう願いたい。いやきっとそうに違いない!
さらに、色白で可愛らしい女性サーファーが岸へと上がってきました。
挨拶するついでにコミュニケーションを。
私「お疲れさまでした。出るのしんどいですか?」
お姉ちゃん「あー。私始めたばかりなので。。。」
なんか会話が噛合っていません。
でもしぐさが可愛かったので良しとしましょう!
ではいざ出陣!
ボードを脇に抱えてちゃぷちゃぷとスネの深さくらいまで歩いて行くと、砂から親指大の玉石に変わります。
イテテ、イテテと不格好な歩き方でいけるところまでいきます。
ガツッ!
「ぬぉっ!いっっってぇーーー!」
水の底で砂や玉石に紛れた大きなゴツゴツした岩を思いっきり踏みつけます。
慌ててボードに飛び乗り足を怪我していないか触って確認します。
見えないので良く分かりません。
ここ蚊口浜は玉石ポイントでところどころ砂から岩が顔を出しており、さらには牡蠣がへばりついているらしいです。
前回来た際にスプリングにブーツという異様な恰好をしたサーファーを見たのを思い出します。
足の痛みを堪えながら遠いアウトを目指してゲティングアウト。
幾度となくドルフィンを迫られますが、なんなくスルーできます。ただアウトが遠いのでしんどい。。。
気が付けば先に入っていた人は皆帰ってしまい、はるか沖に一人だけ残っています。
私一人じゃなくてよかった。。。
残っている方の付近では大きなうねりが完全には割れずにさきっちょだけがスープになっています。
ショートボードではとても捉えられなそうです。
ミドルあたりで待つとしましょう。
正面にはテトラにうねりがヒットし何メートルもの高さの大きな水しぶきをあげています。
正面右手にはテトラに当たらなかった部分のうねりがドロドロと雪崩のように崩れミドルでいっきに形相を変えてブレイクしてきます。
切れ目じゃないと恐ろしいです。
ゲティングで疲れた体を少し癒して、波がブレイクするエリアへと移動します。
セットではない波にトライします。
波の切れ目に合わせるようにパドリング
視界がいっきに高くなり広大な斜傾が広がりボトムは遥か先に見える
ボードは走り出すがバタつき安定しない。
バタつくボードを抑えつけ無理やりテイクオフ
シャーーッ!という音を立てながら斜めに駆け降りるものの、スタンスが異常に狭く波のトップに戻ってそのまま波の裏へ出てしまう。
波が大きいためか面があまり良くないためかわかりませんが、今日はボードがバタつき不安定なテイクオフになります。
テイクオフ時に悪条件により心に余裕が無くなると私は異常にスタンスが狭くなってしまいます。
ここ最近サイズはありますが、さほど良い波ではありません。
余裕が持てずスタンスが狭くなりまともに乗れていない日が続いているように思えます。
2本目
やはりテイクオフでボードが暴れる。
無理やりテイクオフ。
やっぱりスタンスが狭くボトムターンをしようとするもレールが入らず体だけがボトムにベシャッ!
なんだか今日も乗れません。。。
私の実力なんてこの程度のものなのでしょう。
これまでは良い波のおかげで乗れていたのかもしれません。
完全に自信喪失です。
アウトへ戻ろうとするも、今度はなかなかアウトに出られません。
分厚いスープが押し寄せてくる度に引き戻されてしまいます。
そのはず、正面にはテトラのないエリアです。
たまらずテトラに守られているエリアを目指して斜めにゲティングアウトします。
正面突破はさすがにハードです。
体力を回復させて改めてうねりがブレイクするエリアへパドルします。
アウトの波は捉えられないためミドルで待ちます。
するとセットのうねりが入ってきます。
テトラには高い水柱が上がり、テトラに当たらなかった残りのワイドなうねりのてっぺんから雪崩のように崩れてきます。
ミドル付近に近づくとうねりのてっぺんのドロドロと崩れてくる雪崩は一旦完全に無くなりブレイクしてくるはずです。
インパクトもらったらたまったもんじゃありません。
全力で沖に向かってパドルします。
が、セットのてっぺんのスープは予想に反してうねりに戻らずスープの厚さを増していきます。
見上げるほどの高さの分厚い白波を目の前にしながら懇親の力でノーズを沈めます。
全力の対抗も虚しく海中でボードを引き剥がされ白波にもみくちゃにされながら言葉にならない声が泡となって吐き出されます。
ようやく海面から顔を出すも回りは白い海面の世界。
完全にクローズセクションにいます。
「次の波が来る前に抜けないと!」
そう思って全力でテトラ方面の沖に向かってパドル。
海底を掻き回したような砂交じりの白波に引き戻されながらもドルフィンスルーを繰り返します。
どうやら目に砂が入ったようで片目を開けられません。
無理やり開けても目から水が抜けないような視界の悪い状態になるので片目だけでゲティングを続けます。
何度目をパチパチしても目の異物感と目の視界は晴れません。
そんな私をお構いなしに次々に分厚い白波は押し寄せますが、片目では距離感が掴めずうまくドルフィンスルーのタイミングが合いません。
長いことパドルとドルフィンを繰り返し、まるで地獄のような苦痛の時間。
もう帰ろうかと弱気な自分を押し殺しながら、ぜぇぜぇとなんとかアウトへ出てきます。
相変わらず目はぼやけたままでです。
しばらく波乗りを続けます。
波にトライするも捉えきれずにアウトへ戻る際、セットに巻かれ戻され、また過酷なゲティングアウトを強いられます。
徐々に体力も底をつきセットではない波でもドルフィンで抜けられなくなってきます。
乗れないままゲティングアウトだけを強いられるというパターンを繰り返します。
ようやくアウトへ出られそうになったとき、またもや正面からセットが雪崩のように崩れてきます。
前方にはサーファー二人、私を含め全員セットに巻き込まれそうです。
二人に接触しないようポジションを取りセットに備えます。
が、片方の一人が完全にスープになっている部分からテイクオフしようとし、暴れ馬と化したボードに必死にしがみついています。
さらには私を避けようとこっちを見ています。
心の声「いやー!こっちみないでー!」
不思議なもので人間行きたくなくても見た方向に進んでしまうものです。
「危ない危ない!」と叫びながら突っ込んでくる自電車のように。。。
案の定ボディーボード状態で私の方向へ迫ってきます。
私はボードを放りなげ海面へ潜ります。
海中でもみくちゃにされたボードに足を引っ張られます。
海面へ出るとわずか1mちょっとのところでご対面。
突っ込み君「すいませんでした!」
言葉にならない何かがこみ上げてきます。
ぐっと堪えて「大丈夫ですか?」と安全を確認する。
幸いクラッシュはしていないようです。
重ねて謝罪をすると彼は岸へと戻っていきました。
少なからず怒りの言葉をぶつけそうになった自分を反省し、最後に1本だけチャレンジして上がろうとゲティングアウトを続けます。
相変わらず目は治らず視界は悪いまま、体力も底を付き相変わらず出られません。
沖に出られないまま岸へ戻るのは屈辱ですが、諦めて岸へ上がります。
車のミラーで眼球を見てみるも特に異常はありません。
いつの間にか異物感はなくなっていますが、白いモヤが掛かったような視界です。
砂が眼球を傷つけた?網膜剥離?
致命的なダメージを受けており、一生治らないのではという不安に包まれながら着替えを済ませ蚊口浜を後にします。
波には乗れないは、ほとんどゲティングアウトしかしていないは、キツイは、目がおかしくなるはで、何とも言えない後味の悪さと不安にさいなまれながら家路につくのでした。
ちなみに、数時間後に徐々にモヤとボヤけが取れ回復してくれました。ほっ。。。
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